・・・天王川通信・・・
天王川トロン温泉にまつわるあれこれを徒然に書き連ねてゆきます。
「ふっかけに、なっかな?」
西の方から湿った雪雲がやってきて、近くの高い山にぶつかると、小さな紙ふぶきのような小片が、ひらひらと空から舞い降りてきます。 知らない人が見ると、焚き火の灰が風に吹かれているようにも見えますが、実はこれは雪です。 地元の人は、これを”ふっかけ”と呼んで、かじかんだ手をこすり合わせながら、氷のような冷たい風の吹く冬を実感するのです。 2011年1月7日
”よつづみ”で舌つづみ
”よつづみ”って知ってますか?
”がまづみ”と言ったほうが、通りがいいかもしれません。
木の枝の先っぽに、あじさいが花をつけるように、たくさんの赤い米粒みたいな実をつけます。 それを、霜がふる前のこの時期に採って、焼酎につけ込むと、フルーティーな梅酒?みたいな”よつづみ酒”が出来上がります。
クリアグラスに注ぐと、ロゼワインみたいな ”よつづみ酒”を食前酒にして、しし鍋を肴にちょっと一杯。 なんかいい感じです。
2010年11月11日
今年のホタル、何かおかしい・・・。
暑い夏を前にして、今年もホタルの飛ぶ季節が来ています。
でも、何かヘン?なのです。
数年前までは、日中降り続いた雨があがった夜などに、たっぷりと湿った
空気の中で、まるで星空の中へ迷い込んだかのような幻想的なホタルの
乱舞をみることが出来ました。
ところが、去年ぐらいから、「たしかに蛍は飛んでるけど、乱舞だなんて、
ん~夢だねえ」という状況になってしまったのです。
原因は特定できませんが、2年ほど前に、川床に溜まった自然の堆積物
(土砂など)をさらう公共工事があったことが、その一つかもしれません。
入遠野川は地域の用水としても機能している川なので、仕方のないこと
ではあるのでしょうが、それをしてしまうと、遠野の森の豊かな復元力をもって
しても、生態系が元に戻るまでには数年かかります。
「(エサになる)巻貝も減っちゃったしね」と言われる川が、元あった姿を
取り戻し、また再び、無数のホタルたちが光の舞を見せてくれる日を、待つばかり
です。 2010年6月某日
釣り堀は”命がけ”?
ゴールデン・ウィーク中は晴天にも恵まれ、毎日たくさんのお客様においでいただき、本当にありがとうございました。 当館内の釣り堀も、おかげ様で連日盛況で、お子様連れのご家族はもちろん、カップルの方など多くの方に来ていただき、気軽に釣りを楽しんだついでに昼飯夕飯もすませていかれる温かく楽しげな光景が見られました。 「今どき、こういう場所はなくなっちゃったもんねえ」と言って頂くと、そう言えばそうだなぁ、と嬉しいものです。
釣り堀といっても、釣れるかどうかはお魚次第で、サオを垂れた途端にかかってしまうこともあれば、1時間ねばってもビクともしないこともあります。 後者の場合には、「(釣り堀で)エサやり過ぎてんじゃないの!?」なんて言われますが、そんなことはありません。 同じエサでも、ちぎって投げ込めばパクっと食べるのに、針をつけて垂れると、横目に見ながらスーと通り過ぎていきます。 おじいちゃんを筆頭に10人ぐらいで来られたお客様でも、中学生のお兄ちゃんが途中からコツを得たように3匹ぐらい連続で釣り上げていても、その隣で釣り糸を垂れているお姉さんの方にはピクリともこなかったり。 あまり掛からないのに業を煮やしたお父さんが、「なんか、サカナにバカにされてるような気がするなあ。まったく!命かけても釣り上げてやる!」と息巻いたのを聞いていたお母さん、「ナニ言ってんのよ。サカナの方がもっと命かかってんのよ」と一言。 それを聞いたお父さんは「・・・・そりゃ、そうだな」
そうかと思えば、小さなお孫さんがなかなか釣れなくてやきもきしているおじいさんがいたり。 いろいろなドラマがありますが、やっと釣り上げた時の、やったあ!という笑顔を見ると、こちらも同じように、やったあ!と嬉しくなります。 そんなほのぼのとした気分にさせて頂いた皆様に感謝です。
2010年5月6日
釣りシーズンの到来
支流である天王川からの清流が注ぎ込む入遠野川は、この時期になると、知る人ぞ知る釣りスポットになっているようです。
天王川トロン温泉から、車でほんの数分のところにある遠野オートキャンプ場の辺りは、週末ともなればマニアックな太公望たちが集まってきて、入遠野川沿いの満開の桜の木の下で、旧交を温めている姿をみかけます。
当温泉敷地内にある山桜も、ポツポツと花をつけ始めました。 春は間近です。
2010年4月10日
雪国?
天王川トロン温泉のある福島県のいわき・小名浜の辺りは、冬の間に何日か雪のふる日があるとはいえ、ふっても一晩ぐらいの雪になるのがせいぜいで、雪国の風情に充分にひたるヒマもなく、きえてしまいます。 日立や水戸にお住まいの方は、だいたいあまり変わらないと思っていただいて大丈夫です。
だからこそ、雪のふる日に当たったら、乙なものですよ。
宿泊棟の裏手の道沿いから、遊歩道へおりることができます。
遊歩道といっても、ハイヒールで行けるような街中の道とは 違います。夜になれば、動物くんたちも利用する自然の散歩道 です。
都会にいくと、自然の上に、コンクリート舗装やら計画的な植栽 やらの人工的なコーティングがしてあって、ありのままの自然に 親しむことが出来ません。でも、天王川のまわりには自然が いっぱい!と言うか、自然しかありません。
あなたも、せせらぎや滝のざわめきを聴きながら、思いっきり 森林浴してみませんか?ただし、ハイヒールは無しね!
釣れたぁ?
パパとママといっしょに、泊まったところの前の釣り堀で釣りをしました。ボクは釣りをするのは初めてだったけれど、宿のおじさんにおしえてもらって3匹もつれました。弟もママも1匹ずつつれました。でも、パパだけ釣れませんでした。パパしっかりして!
入れません・・・!
当館には、先生と師匠と呼ばれる二人組がおりまして、二人とも遊び心いっぱいの自然人ゆえ、世の中はともかく、人生は楽しいものだ、と天王川の地へ来ては、思いっきりハネを伸ばしています。
先年、ふと思いたち、「あの川を見ながら風呂に入りたい!」と、多分奥さま方の”よせばいいのに”という声を無視して(あるいはナイショで)、せせらぎを見下ろせるガケっぷちの中腹に、なんと、けっこうな風呂をつくってしまいました。
熱い湯をパイプで引いて、本人たちはたいそうゴキゲンですが、スミマセン!・・・お客さまには、とてもとてもキケンで、おすすめすることは出来ません。
アシカラズ、です。